フィリピン

1591年、当時スペインに占領されていたフィリピンですが、豊臣秀吉がスペインに入貢を促す書物を持たせて使いを派遣したことをきっかけに、後に日本人町となるマニラのデイオラ地区に日本人を住まわせるという交流がありました。

 

1592年から日本とルソンとの朱印船貿易が始めり、さまざまな貿易が発展していきました。

 

しかし、1633年の鎖国令により、日本はマニラから一時撤退。フィリピンとの外交を絶ってしまいます。

 

そして1898年、アメリカとスペインとの米西戦争が勃発。アメリカはフィリピンに対し、「協力すればスペインから独立させてやる」と交渉を持ち掛け、フィリピンはアメリカに協力することとなります。

 

フィリピンの協力により、見事アメリカはスペインに勝利。フィリピンは、スペインからの独立を宣言し、フィリピン第一共和国が誕生します。

 

アメリカが勝利し、スペインから独立を果たしたフィリピンですが、結局この独立は表面上に過ぎず、当時アメリカ大統領を務めるウィリアム・マッキンリーは「フィリピン群諸島は、合衆国の自由なる旗のもとに置かなければならない」という声明を発表。

 

フィリピンはそれに反発し、アメリカとフィリピンとの間に米比戦争が勃発。フィリピンの敗北に終わり、1901年からアメリカの植民地化が進んでいきました。

 

アメリカに反発し続けるフィリピンに対し日本は、武器の援助や革命将軍の亡命を受け入れるなど、フィリピン独立の支援を行います。

 

また、当時マニラ麻栽培の人手不足が深刻化しており、人手不足を解消するために日本の企業がマニラやダバオへ進出。

 

また、マニラとバキオを結ぶ道路の建設を行うために多くの日本人がフィリピンへ移り住み、フィリピン経済発展を援助しました。

 

1916年には、日本移民の人口が1万人を超え、日本人街が形成。日本人学校や神社仏閣が建設されますが、ダバオの先住民であるバゴボ人にとって日本人が移り住んだことは、住む場所とマニラ麻栽培の仕事を奪われる行為であり、侵略者に過ぎませんでした。

 

第二次世界大戦が始めると、日本軍が東南アジア各地にに進軍していき、1941年に南方作戦の一環としてマニラに上陸。

 

約150日で日本が占領し、アメリカから略奪しますが、その際、アメリカ兵とフィリピン兵捕虜を食糧供給可能な地点まで100kmにわたって徒歩で移動させたことで多くの死者を出したバターン死の行進事件が起きました。

 

その後、米比戦争で崩壊したフィリピン第一共和国の独立運動家らが日本軍を支持し、フィリピンはアメリカから独立してフィリピン第二共和国として声明を発表します。

 

しかし、日本もアメリカ同様、フィリピンの支配を考えていることが徐々に判明していくと、日本軍に対する反発が大きくなり、抗日組織との戦闘や対立が激化。

 

その後、日本はアメリカ軍によって再奪回され、日本軍が敗北という形で終戦を迎えます。1956年、日比賠償協定を締結後、日本とフィリピンとの戦争が正式に終結しました。

 

日本はフィリピンに対して1902億300万円の賠償金を支払った他、日本からフィリピンへの援助供与が盛んに行われるようになります。

 

そして1960年の日比友好通商渡航条約をきっかけにインフラ整備や貿易、投資、観光が盛んに行われ、両国の関係が次第に改善されていきました。

 

1964年にフィリピンへの自由な渡航が許可されると、多くの日本人が慰霊に訪れるようになります。

 

フィリピン人への残虐な行いをしたことを知ったうえで訪れる日本人は、フィリピンからどんな仕打ちを受けるかと懸念されていましたが、フィリピンは日本人を暖かく迎え入れました。

 

1980年代には、第二次世界大戦の記憶は薄れ、フィリピンにとって日本は最大の援助供与国として両国の関係は次第に改善されていきます。

 

現在でも日本からフィリピンへの援助供与が行われており、フィリピンは、親日国として知られるようになりました。

 

フィリピンと日本の歴史からもわかる通り、フィリピンにとって日本は最大の援助供与国です。

 

戦後1974年から、日本は国際協力機構JICAを通してフィリピンに道路や空港、鉄道などのインフラ整備の援助を行っています。

 

また、政府開発援助ODAによって、フィリピンに対する人材育成、医療などの技術提供、資金提供を行っていることもあり、フィリピンが親日国である最大の理由となっています。

 

フィリピンと日本では盛んに貿易が行われており、2019年輸出相手国として、アメリカに次ぐ第2位がフィリピンです。

 

また、輸入相手国としても中国に次ぐ第2位を記録しています。

 

中でも最も取引が行われているのが、電気機器や一般機械、輸送用機器など、日本の質の高い製品です。

 

日本の大手メーカーのパナソニックやキャノン、ソニーの製品や、トヨタやホンダ、日産などの自動車やバイクが多く輸入され、今ではフィリピンで使用されている電化製品や自動車のほとんどが日本製品です。

 

質の高い製品やサービスによって貿易率が高く、フィリピンでは日本製への信頼が高まっています。

 

日本では、外国人労働者として多くのフィリピン人の受け入れを行っていることも、フィリピンが親日国である理由になっています。

 

厚生労働省の「外国人雇用状況の届出状況」によると、2020年10月時点での外国人労働者の受け入れ数は172万人を超え、そのうちフィリピン人が占める割合は約11%と、ベトナム、中国に次いで3番目に多く受け入れを行っております。

 

賃金の低いフィリピンにとって日本は、働く場所として最適な場所なのです。

 

日本の文化と食文化は、多くのフィリピン人に愛されています。日本の文化として最も有名で人気があるのがアニメや漫画です。

 

アニメや漫画は世界各国で有名ですが、特に普及しているフィリピンでは、アニメや漫画を影響に日本語を勉強しはじめる若者が急増しており、「オタク」という言葉も流行るほどです。

 

また、食文化では、寿司やラーメン、刺身、天ぷら、たこ焼きなどが人気で、フィリピン現地でも多くの日本料理屋を見かけます。

 

日本調味料とフィリピンの調味料が似ていることもあり、日本の食文化はフィリピン人にとって親しみやすく、親日国である理由の1つにもなっています。

 

フィリピン人女性は保守的な性格の人が多いので、日本人男性と相性が良いようですが、日本への出稼ぎは特に人気が高いです。

 

麻薬犯罪撲滅のために射殺を奨励したり、領土問題で揉めている中国に擦り寄ったり、オバマ大統領に侮辱的発言を繰り返したりと注目を集めるドゥテルテ大統領も大の親日です。

 

来日の時には事あるごとにその親日ぶりを見せつけてくれて、「日本は長年の信頼できる友人です」とか、中国との領土問題に関しては、「『その時』が来たら必ず日本の側に立つと約束します」などと発言しています。

 

 

株式会社ケーエスケー

https://www.ksk-k.com/column/20210930_2845/

 

「あの国」はなぜ日本が好きなのか「ニッポン再発見」倶楽部

 

 

 

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