樋口 季一郎(ひぐち きいちろう) 陸軍中将
ドイツ・ナチの迫害から逃れて、シベリア鉄道のソ連領オトポール駅で足止めをくらって難民化していた数千~2万人ものユダヤ人に対して、満州総裁の松岡洋右を説得して特別列車で無料で輸送、ビザの発給を協力に働きかけて助ける。
関東軍司令官、上田謙吉大将に:
「小官は小官のとった行為を、決して間違ったものでないと信じるものです。満州国は日本の属国でもないし、いわんやドイツの属国でもないはずである。法治国家として、当然取るべきことをしたに過ぎない。たとえドイツが日本の盟友であり、ユダヤ民族抹殺がドイツの国策であっても、人道に反するドイツの処置に屈するわけにはいかない」
東條英機参謀長に:
「参謀長、ヒットラーのお先棒を担いで弱いものいじめすることを正しいと思いますか」
「指揮官の決断 満州とアッツの将軍樋口季一郎」 早坂隆 文春新書
「世界から絶賛される日本人」 黄文雄、徳間文庫