ウェブサイトへのアクセスや、最近ではキャッシュレス決済でも使われている「QRコード」。このQRコードを開発したのは、愛知県に本社を置くデンソーの技術者。
今や、見かけない日はないほど普及したQRコード。キャッシュレス決済に、HPへのアクセス、最近ではお墓にQRコードを付けて故人の情報を記録するサービスもあるなど、その利用法は多岐にわたる。
現在はデンソーの一事業部から分社化し、愛知県阿久比町に「デンソーウェーブ」として会社を構えている。
ヒントは休憩中の“囲碁”だった…「QRコード」開発秘話 生みの親が明かす「特許オープンにした」ワケ。
QRコードがない時に、我々製造現場は(部品を)バーコードで管理していたんですね。バーコードを8~10個くらい並べて読ませていたんです。
そうすると非常に作業効率が悪いのと、やっぱり作業員が「疲れる」と非常に不平不満があったものですから、そこで(多くの情報を)一発で読めるコードを開発しようということでQRコードをつくりました。
元々は、自動車工場の部品管理のために作られたQRコード。
情報量はバーコードの実に200倍。この縦横に白と黒の四角が並んだデザインが特徴だが、その配列パターンで情報を表現している。
QRコードをカメラで読み取るだけでウェブサイトにアクセスできるのは、サイトのURLなどがこうした四角の並びに「変身」しているためだ。
また、素早く読み取れるのもQRコードの特徴で、対応する文字数は英数字でなんと最大4000文字以上。
四角の大きさを細かくしたり、QRコード自体を大きくしたりすることで、文字数の範囲なら無限にパターンを作ることが出来る。
このデザイン、ヒントになったのは原さんの昼休憩の「遊び」だった。
原さん:
私が昼休みに会社で囲碁やっていたんですね。囲碁のマトリクス状に白黒を配置することが情報入れやすいので、これだと思いましたね
なんとヒントは「囲碁」だった。
そんな遊び心がきっかけで、なくてはならないものにまで普及したQRコード。拡大の背景には、開発当初の英断があったという。
開発者の原さん:
QRコードはいっぱいあっても、インフラは整備しなければいけないので、インフラはデンソー1社では早くできないということで、多くの企業に参入してもらうために特許をオープンにしたということです。
「まずはQRコードが普及するように」と、あえて特許をオープンにしたことで次々に他の企業などが採用するようになった。
さらにはカメラ付き携帯電話の普及もあり、爆発的に拡大。
FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/articles/-/16403