世界シェアトップ(60%) ミニベアリング(外径22mm以下)。
ミネベアミツミ株式会社(以下ミネベアミツミ)は、2017年ミツミ電機を子会社化および経営統合し「ミネベアミツミ株式会社」(旧ミネベア株式会社から)商号変更した会社である。
同社は、ベアリングを中心に、ベアリングを使用したアッセンブリー製品、ボルト・ナットなどの締結部品、防衛関連特殊機器、電磁クラッチ・電磁ブレーキ、パソコンなどのファンモーターおよびユニット、ステッピングモーター、DCモーター、ブラシレスモーター、スキャナーモーター、HDDスピンドルモーター、回転角センサー、スマホなどのバックライト・フロントライト、ひずみゲージ、圧力計、トルク変換機、ベクトルセンサー、引張圧縮試験機など様々な製品を製造している。(子会社含む)
主要取引先は、家電メーカー 、 OA機器メーカー 、 自動車メーカー 、 情報通信機器メーカー 、 家電モーターメーカー などである。
外径22mm以下のベアリング、いわゆる小径(ミニ)ベアリングにおいて世界シェアトップ(60%)を誇る。
このサイズのベアリングは、情報通信機器や家電製品、自動車の制御モーターなど幅広い分野で多く使われている。
そのため同社の外径22㎜以下のベアリングは、詳細仕様まで含めると8500種類以上あるという。
HDDのディスクを回すスピンドルモーターにも採用され、1分間に5000回転以上で10000時間(あくまで一般的なディスクの寿命)回っていることを考えれば、その信頼性が良く分かるだろう。
この信頼性は、同社がボールベアリングの部品である外輪、内輪、ボール、リテイナー、シールド、スナップリングをすべて内製している上、潤滑油も自社開発したものを使っているからだろう。
また、内製することによって安定した品質、供給力、納期スピード、製造コストで提供できるというメリットもある。
ハンドスピナーでギネス記録達成
ミネベアミツミは、ハンドスピナーでギネス記録を2つ達成した。
世界シェアトップのミネベアミツミがハンドスピナーにて、ギネス2つ取得 。
「Real Spin Ms’」は、「一本の指の上でハンドスピナーを回す最長時間」というギネスを達成したベアリングである。
回転時間は、24分46.34秒。
このベアリングは、製造がミネベアミツミ、組立て設計が、人工衛星などの部品などを製造している、三菱プレシジョンが行った。
ベアリングには接触抵抗の少ないセラミックを使い、フレームには、A7000系という、アルミ合金の中で最も強度が高いものを使用し薄型化・軽量化を行った。
デザインは、滑らかに、そして長く回り続けるために、角運動量最大化やベアリングロストルク低減など、宇宙機器設計・製造で培ったノウハウを投入。
組立ては、徹底洗浄したのち、0.5ミクロン以上の微粒子が100個以下というクリーンルームを使い組立て。その結果ギネスを達成した。
世界最小ハンドスピナーの外径は5.06㎜、使用したベアリングは、世界最小の量産可能なボールベアリングとしてギネス世界記録に認定されている外径1.5㎜のボールベアリングだ。
世界最小ハンドスピナーは、開発期間は2か月、人員は8名程度で開発した。
ギネス認定条件である「最低2秒回す」というガイドラインがあったが最初は全然回らなく、持ち手とベアリングのクリアランス(ゆるくても、きつくてもダメ)や精密さ、組立てを改良することで7~8秒(台座使用)程度(動画より計測)回るようになった。
この二つのギネス認定で、ミネベアミツミは、計3つのギネスを取得した。
日本の技術と世界シェア・国内シェア
https://share.j-treasure.com/minebeamitumi-bearingu/