天皇の存在

仁徳天皇の「民のかまど」(日本書紀)

 

仁徳天皇が難波高津宮の高台から見て、都の家々から煙が立ち昇っていませんでした。

 

つまり、食事のための煮炊きができない、それは民が貧している、都でこれだから地方はもっとひどいはずだということで、三年間租税を免じました。

 

そうすると、都の家々からは煙が立ち上るようになりました。

 

ですが、天皇はその後さらに三年続けました。

 

そうすると、民の方から租税を納めると言い出し、民たちによる荒れ果てた皇宮の修復ボランティアが行われました。

 

日本人のバックボーンとなるのはやはり、「日本」という国家の長さ、歴史の長さではないでしょうか?

 

そして日本の歴史の長さは、天皇の存在無しでは語ることが出来ません。

 

現在の天皇は第126代目。

 

初代まで遡ると2千6百年前となり、そこまで遡ると書き残されたものがないので、神話の世界のお話しになってしまいます。

 

世界の一般常識は、戦争や内乱・内戦、革命などによって、血生臭く国のトップが変わり続けました。

 

国王などの国のトップは普通、常に身の安全に危険が及ばないように、城壁などがある守りが硬い建物に住んでいます。

 

例えばイギリス。

 

時は1640年、王室と議会が内戦を起こし、10年に及ぶ大戦争で数十万人という犠牲者を出した末に、クロムウェル率いる議会軍が王朝軍を破り、1649年に国王チャールズ1世を処刑して共和制を宣言しています。

 

よく知られるピューリタン革命です。ですが、その共和制もクロムウェル死後の1660年には王政に復帰します。

 

あるいは、1850年頃のイギリスの国王は、ハノーバーの田舎から来た小貴族のドイツ人でした。

 

スウェーデンの今の王室は、連合軍と通謀してナポレオンを裏切ったナポレオンの副官が王座についたのがその始まりです。

 

ヨーロッパの由緒ある王室はオーストリアのハプスブルグ家でしたが、但し第一次世界大戦で終わりました。

 

ところが、日本だけは違いました。

 

現在の皇居は、元々は徳川家のお城であったので、お堀も城壁もありますが、元々のお住まいである奈良や京都の御所は、壁があっても低くて誰でも簡単に入れるほど無防備でした。

 

なぜでしょうか?

 

襲われる危険がないからです。

 

天皇の歴史は、神話ではなく実際に書き残されたものが残る時代だけでも千年以上になります。

 

世界広しといえども、それだけの長い間、ひとつの国がずっと続いた所はこの地球上に日本以外に他はありません。

 

これだけ長く続いている理由は、日本では国のトップの権威と権力が分かれたからだと言われています。

 

日本の権力者も、海外同様に昔からずっと変わり続けてきましたが、天皇だけは権力とは関係なく権威として不変で続いてきました。

 

織田信長、豊臣秀吉や徳川家康がどんなに強くても、天皇の座を狙うということがないのです。

 

そして多くの天皇はとても質素で、常に国民の安全と幸せを願い続けてきたのです。

 

例えば明治天皇もとても質素で、一度使った封筒をナイフで開いて「御製」(ぎょせい)の用紙として使用したり、執務室の収納には百貨店のシャツの空き箱を再利用していたりしていたと言われています。

 

これは経費削減といった金銭的な理由だけではなく、むやみやたらと新しい物や、華美な物に心を奪われないとする天皇の精神がもとになっていると考えられています。

 

自分の服がぼろぼろになってもつぎはぎだらけで着続けたことなども有名です。

 

愛民精神に溢れていた明治天皇は、心はいつも臣民のなかにあると主張していました。

 

天皇の思想として強かったのが、国を治めるには、まず臣民の気持ちを第一に考えなければいけないということ。

 

そのため明治前期においては、地方行幸を頻繁に行なうなど、臣民の生活を常に気にかけていたのです。

 

行幸の際には、地方知事に臣民への心配りを大切にすることを強く指示。

 

こういった天皇の思想から、教育や生活において明治天皇自らが模範となり、臣民を導いていく強い覚悟をひしひしと感じ取ることができます。

 

 

1912年(明治45年)7月30日に明治天皇の崩御が発表されると、世界各国で報道され、世界中から追悼の言葉が寄せられました。インドでは「天皇陛下の崩御は日本だけではなく、全アジアに対して大きな損失である。

 

アジア民族を覚醒させた大君主の崩御に世界各国民が哀悼の情を表するのは当然だ」と報じられ、アメリカでは当時の大統領が弔辞を発し、メディアは「明治天皇は1,000年以上かかる国の進展を僅か60年で成し遂げた」と大きな賛辞を述べたのでした。

 

また、ヨーロッパではフランス、ドイツで「日本を近代国家へ導いた明治天皇は、偉大なる君主」として、南米のブラジル、アルゼンチンでも明治天皇の崩御は、その功績と共に大きく報じられ、オーストラリアでは「明治天皇は偉大な人格者であり、さらに偉大な政治家であり、また最も賢明な君主である」と言う声明を発表。

 

このように、世界各国から賞賛された明治天皇は、日露戦争以降、アジアに光を与えた存在となり、世界中が認める日本のリーダーとして称えられていたのです。

 

 

 

「明らかに天皇に帰すべきではない責任を引き受けようとする、この勇気に満ちた態度は、私の骨の髄までも揺り動かした。私はその瞬間、私の目の前にいる天皇が、個人の資格においても日本の最上の紳士であることを感じとった」マッカーサー回顧録

 

刀剣ワールド

https://www.touken-world.jp/tips/9177/

 

世界のインテリを驚かせた昭和天皇:

 

第二次世界大戦の終戦間もない昭和21年2月から約8年間かけて、昭和天皇は全国の国民を慰安、励ますために巡幸されました。

 

戦争が終わったばかりで、銃などは至る所にあります。

 

世界の常識では、そういう時の君主は国民に殺されてしまうか、国外に逃亡します。

 

ところが、昭和天皇は警備もなく全国を周り、どこでも国民が集まって涙の万歳で迎えられ、もみくちゃにされました。

 

多くの人が集まり過ぎたところでは、GHQのミリタリーポリスが心配して威嚇射撃をしたほどだったそうです。

 

写真は、広島を巡幸された昭和天皇。戦後すぐの広島と長崎は、放射能を恐れて誰も行きたがりませんでした。そこに現れた昭和天皇は、約5万人の国民に涙の万歳で迎えられました。

 

 

昭和天皇が残したエピソード:

 

ある時、天皇がお住まいのご座所の庭の雑草の手入れが行き届いていませんでした。

 

当時の入江侍従が、「誠に恐れ入りますが、雑草が生い茂っておりまして、ずいぶん手を尽くしたのですが、これだけ残ってしまいました。いずれきれいにいたします」

 

それを聞いた天皇は少し怒った表情で、「何を言っているんでしょう。雑草という草はないんですよ。どの草にも名前はあるんです。そしてそれぞれ与えられた場所で生を営んでいるのです。人間が勝手に雑草と決めているだけです」

 

次は、平成天皇が11歳、小学校5年生の時、父である昭和天皇の命がどうなるか分からない時に書いた日記です。

 

「今度の大戦で、陸、海の軍人はよく戦った。国民も一生懸命に戦った。でも敗れた。日本はこれからドン底になるだろう。ドン底から立ち直らせていくのは自分の責任だ。自分がしっかりその困難に耐えていかねばならん」

 

 

トイレも水道もないアジア諸国他で、公共トイレや井戸の建設、

子どもたちを預かるセンター、女性を保護する支援などを続ける

池間哲郎さん著「日本はなぜアジアの国々から愛されるのか」育鵬社

 

 

 

ganbarenihon – ブログ ネットdeデュッセル

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