戦争と白人

15世紀末までの世界は、ヨーロッパの白人先進諸国と、それ以外の有色人種の国々に分かれていました。

 

先進西洋諸国では、紀元前の時代から驚くほど数多くの戦争が繰り返されて、国境線も歴史と共に変り続けました。

大陸にはいくつもの国々が存在し、それらの国々が勢力を競って太古の昔から戦争を続けてきました。特にヨーロッパでは、歴史イコール戦争の歴史と言ってもよいほどの多くの戦争がありました。

 

それらの戦争の数の多さは、日本人には信じられないほどです。

 

そして15世紀末以降は大航海時代と呼ばれ、その戦争の勢いは、探検家として世界的に有名なコロンブスがアメリカ大陸を発見した例を代表に、世界中の有色人種諸国にまで広がりました。

 

その大航海時代に、白人側から見れば大活躍、有色人種側から見れば残酷残虐大暴れをしたのがスペイン人とポルトガル人でした。

 

それ以前は、ヨーロッパ人はヨーロッパ大陸で、そして有色人種は自分たちの各国々でそれぞれ暮らしていました。

 

スペイン人とポルトガル人が大航海での先々で見つけた現地の有色人種は、彼らよりかなり遅れていました。

 

彼らにとっては、航海先の未開の地に住む有色人種は、まるで白人と同じ人間ではないように見えたフシがあります。

 

そうでなければ、あれほどひどい仕打ちを出来るわけがありません。

 

白人にしてみると、木で作られた武器しか持たない未開の地の有色人種はとても遅れていて、教養や知識がない馬鹿に見えたことでしょう。

 

南アメリカでのスペイン人の蛮行、アメリカ大陸での白人のインディアンへの迫害、オーストラリアでのイギリス人のアボリジニに対する残酷なスポーツハンティングまがいの殺害などが有名です。

 

帆船による長い船旅は、遭難、難破という大きなリスクがあり、帰還率は僅か2割ほどだったそうです。

 

ですが、それはロマンに満ちた、とてもワクワクする旅であったはずです。

 

今まで知られていなかった未開の地を見つけ、金などの高価な宝物を見つけられるかもしれなかったからです。

 

実際にもそこには、西洋では高値で売れる魅力的な産物がいろいろとありました。

 

それらの産物は時代と共に変わりますが、胡椒や塩をはじめとする香辛料や紅茶、金が代表的となる鉱物資源、そして奴隷となる現地の有色人種、そして石油などでした。

 

しかもそこに住んでいる有色人種には土地の所有権の概念もなく、木製の武器しか持たない簡単にやっつけられる相手でした。

 

発達した武器を持たない現地の有色人種は、いとも簡単に彼らの奴隷となり、強制過酷労働を強いられて、現地の産物を奪ってヨーロッパに持ち帰る仕事をさせられました。

 

大航海時代に欠かせないのは長距離航海に耐える船でした。

 

それらの船に欠かせないのは船のオーナーである投資家の資金、雇われる船の船長、船員、食料などの物資です。

 

王家などの豊富な資産を持つ投資家がまず資金を出して船を作らせ、船長以下の船員を雇い、食糧などの物資を先行投資で購入しました。

 

その投資に対する見返りが、現地の植民地獲得、そこで手に入れる産物であったわけです。

 

白人にしてみれば、行った先の未開の土地が植民地として自分の国になり、貴重な資源、産物は手に入り、現地人は奴隷に出来るのですから、これほどうまい話しはありません。

 

コロンブスは大探検家として有名ですが、実はそれと同時に大奴隷商人としても有名です。

 

現地の有色人種にしてみれば、土地の産物や資源を奪い取られるどころか、奴隷にさせられてその作業で強制的に働かされてしまうのですから、たまったものではありません。

 

当時の世界を制覇していたスペイン帝国とポルトガル王国は、地球上に線を縦に引いて世界を2分して分配しようという、とんでもない決め事のトルデシリャス条約を取り交わしました。

 

中南米諸国では、ほぼどこでもスペイン語かポルトガル語が話されているのは、当時の両国の大航海時代からの歴史からきています。

 

南米の大陸ブラジルがポルトガルの領地となり、ポルトガル語が話されているのはトルデシリャス条約によるものです。

 

植民地争奪戦に遅れを取ったフランス、イギリス、スペインから独立したオランダなども、その後に植民地獲得に加わり始めました。

 

植民地経営のパイオニアであるスペインとポルトガルのそれは拙く、その後に加わって来たフランス、イギリス、オランダはその失敗に学んで後発にもかかわらずに勢力を大きく広げました。

 

1776年前まではイギリスの植民地だったアメリカやオーストラリア、カナダ、さまざまな小国や諸島で今日英語やフランス語が話されているのも、当時の植民地支配の名残です。

 

1776年まではまだ国さえも存在していなかったアメリカもその後にそこに加わりました。

 

第一次世界大戦後に世界の五大国に仲間入りした日本も、台湾、韓国、満州を統治して最後にそこに加わりましたが、日本のそれはかなり違ったものでした。

 

詳しくは「戦争と日本」の方をご覧下さい。

 

植民地時代は、何と約500年もの長い間続きました。

 

こうして地球は20世紀の後半には、僅かに2ヵ国だけを除いて、白人が支配する世界になりました。

 

植民地を支配する白人の国々と、支配される有色人種の国々のどちらかに大きく分かれたのです。

 

世界中で僅かに2ヶ国、植民地とならなかった有色人種の国は、日本とタイだけでした。

 

中国は、国ごと丸々植民地だったのではありませんが、国中のあちこちを複数の白人国から削り取られた状態でした。

 

タイの場合、なぜ植民地にならずに済んだのかというと、タイをはさんで隣接する2ヶ国が、それぞれ敵対する白人国の植民地となっていて、タイがちょうどその緩衝地帯になっていたからだと言われています。

 

地理的にヨーロッパから最も遠い極東のはじにある日本の場合は、大航海時代が始まった頃がちょうど戦国時代でした。

 

そして器用で真面目な国民性から、西洋から伝わった鉄砲をあっという間に量産するようになり、世界で最も多くの鉄砲を持つ国になりました。

 

西洋の先進国以外、有色人種の国で鉄砲の量産に成功したのは日本だけでした。

 

当時の日本は軍事的に稀にみる強い国でしたが、それはその頃に日本にやって来たスペイン、ポルトガルの宣教師たちの本国への報告から分かります。

 

日本はその後、約260年間も鎖国をしましたが、鎖国中にも西洋の強国がうかつには手を出せない強さを持っていました。

 

鎖国をしても、国が弱ければ簡単に無理やりこじ開けられて植民地にされてしまいます。

 

なぜ白人は植民地主義に走ったのでしょうか?

 

有色人種の中にもジンギスカンのような例もありますが、狩猟民族であった白人は基本的に支配欲、征服欲が強いからでしょうか。

 

 

 

 

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